2019年3月21日(木)notalllが品川インターシティホールにて「VILLAGE VANGUARD presents notall全国ツアー 今一番遊べるアイドル ~CD売らなくてごめんなツアーい~THE FINAL」を開催しました。
11月からVILLAGE VANGUARDとのコラボを開始し、全国各地でツアーを開催してきたnotall。結成時からメンバーが変わることなく活動している数少ないグループですが、この日を持って渡邊ちこが脱退。4人体制として最後のワンマンライブになります。
1曲目に用意してきたのは「その先へ」。イントロを歌い終えるとステージからはスモークも吹き出し、ファンも待っていましたかと言わんばかりの声援を彼女たちに送ります。サビではメンバーが円になって向き合って歌唱する姿が印象的。間奏では渡邊ちこと片瀬成美の2人でダンスパフォーマンスをし、その直後には佐藤遥と田崎礼奈の2人でダンスパフォーマンス。今までのnotallにはなかった新たなパフォーマンスとしても注目したいところ。メンバーも積極的に会場を煽り、1曲目とは思えないほど凄まじい盛り上がりとなっていました。
「君にDA-DA-DAN」のイントロが流れるだけで会場からは歓声が上がるほど。歌い出しにある佐藤遥の“君が好き”にファンからも「俺もー!」と言うのがお決まり。“これからもずっとね私のそばにいて”“離したら許さないぞ”など、ファンの心を鷲掴みにしてくれる歌詞にぜひとも注目して聞きたい1曲です。ラストは4人それぞれがハートマークを作り、愛くるしい姿で締めくくってくれるのもポイント。
イントロのサウンドが印象的な「マジ」では元気いっぱいなnotallの姿を見ることができます。間奏では佐藤遥と渡邉ちこのB型姉組、片瀬成美と田崎礼奈のなーきょんに分かれてパフォーマンスするのが印象的。
ここでMCに突入。最初のMCというのもあり自己紹介をするのですが、それすらも特徴的なのがnotall。
佐藤遥は「毎回夢で見るわけ。ノタフェスのときもお客さん1人だったりとか、今回もすごいガラガラだったりとか、アンコールかかってるのに田んぼの中をひたすら走っている夢とか見て。本当にすごい緊張していました」と夢の話をしつつ自己紹介。
渡邊ちこは「セイ、ホオー!セイ、ホオー!セイ、ホッホッ!ホーホケキョ!」とコールアンドレスポンスを披露。渡邊ちこに続いて見事に対応していくファンはさすがのもの。「今のホーホケキョで1つになったと思う人?」には数え切れないほどの手が上がっており、会場は既に一体感に包まれています。
田崎礼奈は「やっほー!チャオ!謝謝!」という独特な挨拶。本人曰く、5回くらいしかやったことないというキャッチフレーズの「きゃん、きゅん、きょん」に掛けて、この日は「しな、がわ、えき」で会場盛り上げます。その後、田崎礼奈は「私のことは今日、品川の女って大きい声で呼んでください」とさすがの田崎節。
片瀬成美は新しいキャッチフレーズを用意してきたとのこと。「1番かわいいのは?(成美ー!)1番性格がいいのは?(成美ー!)やっぱり1番かわいいのは?(成美ー!)」とやりますが、残りの3人は自分が1番かわいいだろうと言わんばかりに、自分を指差ししていたのがなんとも印象的。
先述したように、VILLAGE VANGUARDとコラボをし11月から全国ツアーを開催してきたnotall。そのコラボはツアーだけに限らず、商品のコラボも実現。各メンバーがプロデュースした商品もVILLAGE VANGUARDにて実際に発売され、さらに1つの商品につき最新曲が1曲がついてくるという、斬新なコラボ。
ということで、ここからはVILLAGE VANGUARDコーナーが始まり。
ステージ後方のスクリーンには片瀬成美がプロデュースした「1番アイドルの味がするチョコレート」のプロモーション映像が流れます。今回の企画は片瀬成美による食レポ。ですが、実は激辛チョコレートが混ざっているとのこと。片瀬成美は「君たち食べてみて。マジ辛いから本当に。なんでこれ食べさせたの?」と必死の様子。佐藤遥にも食べさせるのですが、佐藤遥は「オーマイゴッド」と驚きの表情に会場からは笑いも起きていました。
片瀬成美プロデュース商品「1番アイドルの味がするチョコレート」のMカードに収録されている「白黒つけてよ恋の天下一舞踏会 ~あーだこーだ言われてもそーだそーだというのがパンダ~」を披露。キッズダンサーも登場し、ステージはより一層賑やかになります。サビでは思わずメンバーと一緒に踊りたくなる振り付けがあり、ファンも一緒に踊っていたのが印象的。間奏では巻物にメンバーがチャレンジする項目が書かれています。今までにファンも巻き込んだ全員スクワット、けん玉、マシュマロキャッチとあった中、この日は特大マシュマロキャッチとのこと。渡邊ちこが特大マシュマロを持ち、田崎礼奈が投げ込むと見事にキャッチ。
スクリーンには佐藤遥がプロデュースした「1番ナメられないアメ」のプロモーション映像が流れます。続いては”ナメられない“ように「根性試し」をする企画で、佐藤遥が牛乳を口に含み、他のメンバーが仕掛けてくる一発ギャグなどに、牛乳を吹き出さずにいられるかという内容。notallのお笑いキャラでもある田崎礼奈が「もしも、ジャイアントとグーフィーが親友だったら」というなんとも謎の設定のコントを展開。会場も笑いに包まれる中、佐藤遥は牛乳を飲み込んでしまいました。
佐藤遥プロデュース商品「1番ナメられないアメ」Mカードに収録されている「the Present」を届けます。佐藤遥が初の作詞に挑戦し、先日開催された「-notall MUSIC AWARD 2019-」でも第1位に選ばれた人気楽曲。メッセージ性が強い歌詞を全身全霊のパフォーマンスで届ける彼女たちの4人の姿にはグッとくるものがありました。
スクリーンには渡邊ちこがプロデュースした「1番ご飯にあうグミ焼肉風味」のプロモーション映像が流れます。今回の企画は本当に白いご飯に合うのか検証。早速、組み合わせて食べてみた渡邊ちこですが「白いご飯とグレープのグミを一緒に食べた感じ」と0点のコメントに会場も爆笑。ですが結果、本当に1番合うとのことでメンバーもテンションが上がっていました。
渡邊ちこプロデュース商品「1番飯にあうグミ焼肉風味」Mカードに収録されている「AM6:30」を披露。ギターサウンドが特徴的なアップチューンナンバーに仕上がっています。曲中にはメンバーが連続で縦ジャンプする場面もあり、ファンもメンバーと共にジャンプ。実は歌詞にnotallの由来でもある“not all”が入っているも特徴です。
スクリーンには田崎礼奈がプロデュースした「1番笑えるラスクスクスクス…」のプロモーション映像が流れます。田崎礼奈は自己紹介で「どうも、マライア・キャリーです」と嘘を言えばファンからも笑いが起こります。最後の企画はメンバーが出すお題を10秒以内でダジャレで言えるか。つま先のお題では「つまようじの先でつま先を突っついてみたら…くさかった」と全然ダジャレが成立しない展開になりました。
田崎礼奈プロデュース商品「1番笑えるラスクスクスクス…」Mカードに収録されている「蛍火」ではステージの照明は最小限に抑えられ、ファンによるスマートフォンのライトで会場内は照らされます。まさしく蛍火とも言えるようなその光景は、ステージから見ている4人にとってもグッときたことでしょう。
ここでステージにはVILLAGE VANGUARDの店員さんが登場。そしてnotallは衣装チェンジのため一旦ステージから捌け、ステージ進行はVILLAGE VANGUARDの店員さんに委ねられます。notallからのプレゼントで、集まったお客さんの中から抽選で1名に、VILLAGE VANGUARDとnotallとのコラボ商品を全てプレゼントとのこと。見事当選した来場者がステージに上がり、VILLAGE VANGUARDの店員さんによるインタビューを受けている中、趣味がダンスとのことで急遽ダンスを披露することに。まさかの無茶振りですが見事に対応。その後、VILLAGE VANGUARDの店員さんも次々にダンスをしていきます。そう、実は彼女たちはダンサー。店員さん扮したダンサーによるフラッシュモブ演出だったのです。
見事なダンスで会場を魅了していく中、青を基調とした新衣装を身にまとったnotallがバックダンサーの間から登場。
「ボクのカケラ」のイントロが流れますが、いつもとは違うアレンジが加えられていたのが印象的。渡邊ちこ、佐藤遥、田崎礼奈、片瀬成美が順番にステージ前方に移動し、ポーズを決めていきます。この演出にはファンも大興奮。落ちサビ直前にある渡邊ちこの“You catch Me”で曲が変わり、ダンサーがダンスパフォーマンスで会場を魅了。
その後に「フィルター」のイントロが流れるという、アレンジを効かせた演出で集まったファンを楽しませます。「フィルター」では普段のかわいいnotallの姿とは違い、クールでかっこいい4人の姿を見ることができる1曲。凛々しい表情を浮かべながら、キレのあるパフォーマンスを披露する4人の姿に見惚れること間違いありません。
1番を披露し終えた後、再びダンサーによるダンスパフォーマンスが入り、その後は「UNU」に突入。数あるnotall楽曲の中で、唯一テクノ調のダンスミュージックとなっています。サビ前に見せる4人の息の合ったダンスは必見。
フラッシュモブを演じたダンサーと共に「ボクのカケラ」「フィルター」「UNU」をこの日限りのメドレー形式で披露してくれ、まさしくワンマンライブならではの構成となりました。
MCでは田崎礼奈が「さぁさぁ、なんていうことでしょう。みなさんの目線が私たちに集まっています」の発言に会場からは笑いが起こります。新衣装というのもあり、ファンから「かわいい」「かわいいよ」の声が次々に挙がると、田崎礼奈は「そうです、かわいいでーす」と田崎節が炸裂していました。
ここで渡邊ちこが「次に歌う曲はnotallがすごくすごく大切にしている曲です。今日ここに来ている、みなさん1人1人の心の奥底の切なさや、きらびやかさなど、奥深いところに届くように、心を込めて歌いたいと思います」との言葉があり、そこから届けられるのが「蝉時雨」。
2017年9月10日にZepp Tokyoで開催された「notall 3rd Anniversary Tour Final ノタル本気だ。行くぜ!Zepp Tokyo!!」にて初披露された楽曲。壮大なスケールを感じさせてくれるメロディーとメッセージ性の強い歌詞が組み合わさった本楽曲は、notallの楽曲の中でも名曲と言っても過言ではないでしょう。歌唱し終えた後に、会場からは大きな拍手が送られていました。
「お肉Deナイト☆センセーション」は1度聞いたら耳に残ること間違いなしの1曲。全国各地の名産牛が歌詞に登場したり、この曲ならではのお肉MIXや肉恋口上があるのが特徴。この曲の名物でもあるのが渡邊ちこが担当する“神戸牛”。この日は片瀬成美、佐藤遥、田崎礼奈が神戸を順番に言っていき、ラストの渡邊ちこの“神戸牛”ではここぞとばかりの重低音にスモークが発射され、2番にいくにあたりさらに会場を沸かせてくれました。間奏では片瀬成美が会場を煽るのがお決まりで、この日は「叫べ、品川ー!」でファンを煽ります。
ここで田崎礼奈が謎のコールアンドレスポンスをし、続けて「今日は3月21日。私は気づいてしまった。逆から読んだら1、2、3じゃないか。しゃくれてきた。みなさん元気ですかー?」と顎がしゃくれ始めます。「元気があれば何でもできる。1、2、3、ダー!」と言えば、ファンも「ダー!」を共に言います。しかし、まだまだ終わりません。田崎礼奈は「元気が足りないようですね。私のほうが顎がしゃくれていますよ。みなさんしゃくれ足りないんじゃないですか?」と言い、1、2、3、ダー!で会場を煽ってくれました。
さらに佐藤遥、渡邊ちこ、片瀬成美も煽ったところで次の曲に突入。
アップテンポナンバーの「#ハッシュタグはつけられない」で会場をさらに盛り上げていきます。サビではメンバーが元気一杯にジャンプをするというのもあり、ファンもメンバーと共にジャンプするほどの一体感。間奏ではメンバー1人1人が順番にする動きに合わせて、ファンもその動きを真似するのがお決まり。個性溢れる動きをするメンバーにも注目したいところ。終盤には4人全員で#の文字を作るのも印象的となっています。ラストはメンバーのメッセージ入りサイン入りボールを投げるサプライズもありました。
「ウサギツンデレラ」は曲名だけ聞くと動物の名前が入っているというのもありかわいいらしい印象を抱きますが、実際は真逆。イントロでは右腕を高く掲げ振りかざします。会場からはクラップとメンバーコールが起き、サビにいくにつれ盛り上がりを見せていきます。そしてサビではメンバーが身体全体を使いパフォーマンスする姿はかっこいいの一言。そしてファンはヘッドバンギングをするのですが、会場の中央では巨大なサークルができており、肩を組んでヘッドバンギングをするファンの姿がありました。notallファンによる一体感を感じる光景は、ステージでパフォーマンスする彼女たちの4人の目にもしっかりと焼き付いたことでしょう。
続いての「my baby,my lover」では先ほどの「ウサギツンデレラ」とは異なり、最初から最後までnotallのキュートな姿を見ることができる1曲。先ほどまでのギャップに改めて彼女たちのこと好きになってしまうファンも多いのではないでしょうか。首を横に傾けたりウィンクをしたりなど、かわいい振り付けが随所に入っています。
イントロのサウンドが特徴的な「JUST NOW★」は、歌い出しパートが終わるとエンジンがかかったかようにメロディーが盛り上がります。Aメロは全メンバーのソロパートがあるため、各メンバーに合わせたコールがあるのも特徴。渡邊ちこは“Doing!Doing!”の箇所を「ライブっていいね」、佐藤遥は“Butting! Butting!” の箇所を「みんな最高だよ」にアレンジすればファンからは歓声が上がります。間奏ではガチ恋口上を言うのもこの曲ならでは。落ちサビにある歌詞“光るサイリウムの海を”まるで再現するかのように、会場の照明は落ち、メンバーはサイリウムを持ち回します。今この瞬間にある会場の光はメンバーとファンが持つサイリウムのみ。まさしくサイリウムの海がそこには広がっていました。最後は会場にいる全員でジャンプをするのと同時に、その盛り上がりと一体感を象徴するかのように銀テープが会場に発射されました。
いよいよ本編も次がラストの曲。
ここで渡邊ちこから「ここに来てくれたみなさまに感謝の気持ちを届けたいので、最後はこの曲をお届けしたいと思います」との言葉がありました。
その曲は「Thanks a million~ありがとう~」。ミディアムバラードナンバーの本楽曲は、当時歌詞がTwitterで募集されたことでも話題に。みんなで創るソーシャルアイドルならではの楽曲制作ともなりました。Aメロにある“きれなはるかなるみちここを進んでゆこう”はメンバー全員の名前が入っているのも印象的。春の季節にリリースされた楽曲というのもあり、今の時期にとてもぴったりな1曲。2番のサビにあるメンバー全員のソロパートの場面では、スクリーンにメンバー手書きの「ありがとう」「有難う」の文字が映しだされます。落ちサビではメンバーが中央に集まり、そしてここのパートを担当するのが渡邊ちこというのがなんとも感慨深いもの。まるで渡邊ちこの想いがそのまま代弁されているかのような歌詞、そしてメンバーの顔を見ながら歌唱する渡邊ちこの姿には心打たれるものがありました。
ライブ終わりの挨拶、notallはマイクを通さずに必ず自分たちのそのままの声で「ありがとうございました」とお礼を言います。この日も自らの声で、集まったファンたちに最大の感謝の気持ちを込めて「ありがとうございました」と伝えていました。
会場からは熱いアンコールの声が轟きます。
ここでスクリーンには、notallのオーディション時の映像から今に至るまでの映像が流れます。そして徐々に渡邊ちこにフォーカスされていきます。映像から伝わる彼女の想い、会場からはファンの涙声が聞こえてきます。
そして、アンコールは「Don’t Give Up!」から始まり。背中を押してくれる前向きな歌詞は、まるで今日この日notallから旅立つ渡邊ちこに向けて送られているかのようにも感じるほど。会場はファンからのサプライズでオレンジ色のサイリウムで染まります。落ちサビを担当するのは渡邊ちこ。この楽曲の大きな見せ場となっており、渡邊ちこ推しがこの上ないケチャを送っていたのはなんとも印象的。涙を堪えながら歌うメンバーの姿もあり、その光景はグッとくるものがあります。
ここで佐藤遥から心境を聞かれた渡邊ちこは「昨日ね、1日を使って1st2nd3rdのDVDを見たりして、やっぱnotallっていいなって。改めて本当に大好きだなって思って。実感ずっとなかったんですけど、今アンコールをして、アンコールをしていただいてここに立ったら、ちょっと実感が湧いてきました」とコメント。
片瀬成美、田崎礼奈、佐藤遥から、渡邊ちこに向けて1人1人メッセージを伝えます。
泣かないと決めた片瀬成美は、いざ渡邊ちこに想いを伝えていく場面になると、堪えていた涙腺が途切れ涙を流しますが「泣いてないです」と言い必死に頑張っている姿がそこにはありました。「ちこちゃんがいなくなると困ることがたくさんあって。遠征に行ったら洗濯誰がやるんだろうとか」「家族ぐるみでなんていい人なんだろう」「人間なんですけど、私。人間だからこの後、ちこちゃんはおばあちゃんになると思うんですけど」とか、クスッと笑える箇所もあったりと、和やかな雰囲気がなんとも片瀬成美らしいもの。その中でも「4人で5周年迎えたかった」と思わず本音を言う場面もありましたが、「私たち3人でnotallを築いていきます」という頼れるコメントもありました。
田崎礼奈は、渡邊ちこに「辞めないでください」「辞めないって言ってください」「嫌だ、本当に嫌だ」と涙を流しながら素直に自分の気持ちをぶつけていきます。きっとその気持ちはここにいる多くのファンも思ったことでしょう。それでもしっかりと伝えなきゃいけないと彼女ながらにも思い、精一杯、渡邊ちこに感謝の想いを伝えている姿はグッとくるものがありました。
最後は佐藤遥。渡邊ちこに向けて「遠征の先のホテル一緒だったりとか、新幹線も飛行機もタクシーも、多分一緒に乗ってたの1番多くて」「notallとしてちこと過ごした時間は遥が1番長いなと思っています」と思い出が特にあるとのこと。唯一の同い年だからこそ「いろいろな話もしたし、お互いよく気づくほうだから、ちこがきっと悩んでるだろうなというのも、去年の早い段階から気づいていて。でもそれを口に出して確かめるのがすごく怖かったから何も聞いてあげられなかったし、支えてあげられなかったな」と側で1番見ていたからこそ、苦悩も話されていました。そして「笑っているところをたくさん見せてきたグループだったから、こうやって悲しみをみんなと1つ共有して、また絶対強いnotallになるなって私は確信しています」と、リーダーにふさわしい、これからのnotallについての言葉もくれました。
1人ずつ話された後、渡邊ちこは必ずメンバーと抱き合っていました。固く強く抱き合った姿は、多くのファンの記憶にしっかりと焼き付いたことでしょう。
そして、渡邊ちこは「今日2019年3月21日。品川インターシティホールにみなさん来てくれて本当にありがとうございます。notallとして活動してきた4年9ヶ月は本当にあっという間で。代々木公園でデビューをして、全国ツアー、海外遠征、フランスのJapan Expoへの出演、Zeppでのワンマン。本当にいろいろな場所へ行って、いろいろなところへ行って、いろいろな人と出会って、いろいろな経験をしてきました。ステージから見えていた景色って、私だけじゃなくて、いつでもどんなときでも、はーちゃん(佐藤遥)と、なーちゃん(片瀬成美)と、たさきょ(田崎礼奈)と、ずっと4人で見てきたんだなって。今日、品川インターシティホールのステージに立って改めて思いました。私は小さい頃から歌とダンスが好きで、アイドルになりたくて。アイドルになって、本当に小さい夢も大きな夢もたくさん叶えてきました。この4年9ヶ月、ずっと同じメンバーで過ごせて活動できたのは、ファンのみなさんのおかげ。そして、メンバーのおかげだと思います。多分、さっきたさきょん(田崎礼奈)が言ってたけど、最初の頃すごいトゲトゲしていて。『なんでそんなことできないの?』みたいなこととかもよく言っていて。すごいツンツンしていたんですけど、この3人にはそういうのを言うの違うなって思って。1人1人の個性を認めてあげて、尊重してあげてこそのグループだなと学びました。アイドルとして活動してなかったら、私は今どんな27歳になってたのかなと想像すると、多分20歳くらいから何も変わらない、本当に世間知らずな子になっていたと思います。悔しいこと、悲しいこと、嬉しいこと、楽しいこと。本当に私notallでたくさん学んできました。この5年間で1番学んだことは、夢は1人で叶えるものじゃなくて、みんなで叶えるものだというのを学びました。どんなときもファンの人が来てくれて、今映像を流してくれる照明さんがいて、音楽を流してくれるPAさんがいて、カメラマンさんとか、本当にたくさんの方々に支えられて生きていることを、この5年間ですごくすごく学びました。notallとして過ごした5年間を宝物にして、今日来てくれたみなさま、そしてnotallを応援してくれたみなさま。そしてちょっと…ちょっと変わり者の渡邊ちこ推しのみなさま。本当に本当に、出会ってよかったです。notallの活動を宝物にして、私はこれからみんなに恥じないような人生を歩んでいきたいと思います。今日は終わりじゃなくて、notallの新しい始まりの一歩だと思うし、私も第2の人生の新しい一歩だと思います。本当にこんな大好きなメンバーに送り出されて本当に幸せ者すぎるので、この幸せ者だなという気持ちを、たくさんの人に届けて『あっ、ちこといると、笑顔になれるな』とか。例えば電車で席を譲るとか、Suicaのチャージわからないおばあちゃんに教えるとか。本当にささいなことでもいいんですけど、1人1人に貢献していけるような、1人の人間として生きていきたいと思っています。アイドルとファンという形で出会ったんですけど、私は1人の人間として、たくさんの人に出会えたなと思っています。なので、みなさんのこと一生忘れないし、だから私のことは心の奥底の胸、奥底にしまっておいてくれたら嬉しいです。今日は本当に来てくれてありがとうございました。これからもnotallの応援をよろしくお願いいたします。ありがとうございました」と想いを伝えてくれました。
渡邊ちこは「今日のライブはここにいるみんなが1人でも欠けてたら、今日のライブはなかったと思うし、notallは衣装や楽曲など、いろんな募集をしてます。もうね、あなたnotallです。そうです、You are notall。あなたもnotallです。あなたもnotallです。ここにいるみんなでnotallだと思っています。それでは私がn・o・t・a・l・lと言ったら大きい声でnotallと言ってください。そして、私がWe areと言ったらnotallって言ってください。みんなnotallだからね」との言葉があり、次の曲は「We are notall」。
「We are notall」はメンバー紹介ソングというのもあり、個性溢れるその歌詞にも注目して聞きたい1曲。佐藤遥、片瀬成美、田崎礼奈が順番に歌唱をしていくのですが、必ず渡邉ちこの姿を見ていたのが印象的。田崎礼奈に至っては自身のパートを歌唱中、涙が堪えきれず「嫌だー!」と言ってしまうほど。そんな最年少の田崎礼奈を微笑ましく見ている3人。そしてラストは渡邊ちこ。キレッキレのダンスパフォーマンスを見せ会場の視線を釘付けにしてくれました。
ここで佐藤遥、片瀬成美、田崎礼奈からサプライズで、渡邉ちこに花束を贈呈。しかし、明らかに誰もが想像していた花束より大きいものが登場し、佐藤遥から「約5年の想いを詰め込んだら大きくなってしまいました」とのこと。3人から渡邊ちこへの愛情がとてもよくわかるものでした。
ラストを飾るのはnotallの盛り上がり必然ナンバー「きらめけ☆tweet girl‼」です。泣いて寂しく終わるのがnotallではなく、泣いても笑いながら終わるのがnotall。渡邉ちこが片瀬成美の頬にキスをしたり、片瀬成美が渡邊ちこへお返ししたり、なんとも微笑ましいもの。”まとめてアンインストール!!”の場面では、佐藤遥と田崎礼奈の2人が腕を勢いよく前に出すのですが、この日は渡邉ちこを前に出す粋な演出。まるでnotallから旅立つ渡邉ちこを送り出すかのような光景にも思えました。終盤にある”ギュッと抱きしめて”の場面では3人が渡邉ちこの元に集結しガッツリとハグ。
すべての曲が終わり、4人がステージ中央に集結。笑顔と涙が入り混じった表情の中「それでは以上、私たちソーシャルアイドルnotalllでした。ありがとうございました」と挨拶をし、深々とお辞儀。頭を上げたとき、4人の手を固く強く結ばれており、その手は高々と掲げられていました。会場からはべちこコールが轟きます。
ステージに1人残った渡邉ちこ。ステージ中央に立ち「幸せでした、ありがとうございました」と最後の言葉をファンに届けます。その後振り返り、ステージの階段を降りてきました。これがアイドル・渡邉ちこの最後の姿です。
4年9ヶ月、メンバーが変わることなく4人で活動し続けてきたnotall。2019年3月21日に渡邉ちこの脱退となりましたが、終わりではなく、この日は始まりの日。notall Revolutionを掲げ、新メンバー募集も開始。100人体制もありえるとのことで、今後の展開も大いに気になるところ。
新体制notallワンマンライブが4月20日(土)渋谷WOMBにて開催決定。新たなスタートを切るnotallの今後も見逃し厳禁です。
特設サイト
https://www.notall.jp/revolution
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「VILLAGE VANGUARD presents notall全国ツアー 今一番遊べるアイドル ~CD売らなくてごめんなツアーい~THE FINAL」@品川インターシティホールセットリスト
M-01.その先へ
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M-12.お肉Deナイト☆センセーション
M-13.#ハッシュタグはつけられない
M-14.ウサギツンデレラ
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M-16.JUST NOW★
M-17.Thanks a million~ありがとう~
E-01.Don’t Give Up!
E-02.We are notall
E-03.きらめけ☆tweet girl‼︎
記事・撮影/瀧澤 唯
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