ライブレポート

PASSPO☆「歌って踊って奏でる対バンツアー~Road to 中野サンプラザ~」@新横浜 NEW SIDE BEACH!!

2018年7月21日(土)PASSPO☆が新横浜 NEW SIDE BEACH!!にて「歌って踊って奏でる対バンツアー~Road to 中野サンプラザ~」を開催しました。

本レポートでダンス体制の第2部をお届けします。




この日の衣装は「ギミギミaction」というのもあり、会場からは久々の披露となるこの衣装に歓声が沸くほど。

フライト(PASSPO☆ライブの呼び名)は「夏空HANABI」からスタート。扇子を使ったパフォーマンスというのもあり、その7人が見せる舞は麗しいそのもの。フォーメーションがきれいなことでも定評のあるPASSPO☆ですが、扇子があるだけでよりその魅力が発揮されます。

続いては「ViVi夏」を用意してきたというのもあり、夏曲を連続で披露するのはさすがのセンス。イントロからクラップ、パッセンジャー(PASSPO☆ファンの呼び名)からのコール、PASSPO☆の盛り上がり必至ナンバーでもあります。落ちサビは増井みおが担当するのですが、この曲ならではの「みおみおファイヤー!」コールは欠かせません。




MCを挟んでからPASSPO☆の自己紹介ソングである「7’s Up」を届けます。自己紹介ソングと言えども自身のことを紹介するのではなく、他のクルー(PASSPO☆メンバーの呼び名)を紹介するのがPASSPO☆の自己紹介ソング。玉井杏奈は岩村捺未を紹介するのですが“自撮り上手いけど本物ちがう”の部分は歌うというよりかしゃべりかけている感になっており、これにはパッセンジャーからも笑いが起こります。ここで思わず岩村捺未が「おーい!」と突っ込みますが、玉井杏奈も「おーい!」と返す展開に。普通は自分の紹介された後はパッセンジャーを煽ったりするのですが、いつもと違うこの流れに会場のあちこちから笑いが起こっていました。

「妄想のハワイ」はイントロからハワイらしさを感じさせてくれるメロディーとなっております。しかし、イントロが終わるとアメリカンガールズロック感が炸裂。クルーがヘドバンをしたりと、さきほどまでのハワイとはガラリと変わり妄想のハワイの世界観を届けます。振り付けも歌詞とリンクしたものが随所にあるため、その点にも注目したい1曲です。

先ほどの「妄想のハワイ」から「君色のサンバ」の流れはさすがのもの。夏らしさを感じる2曲で、会場をPASSPO☆ならでは常夏の世界に包み込みます。2番の冒頭では玉井杏奈の見事なダンスソロも披露されるため、見逃し厳禁です。間奏ではクルーが向き合ってパフォーマンスするのですが、その様子がなんとも楽しそうな雰囲気。クルー同士の仲のよさがこのような面でもとてもよく表れています。




MCではレア曲コーナーで披露する楽曲をくじ引きで引いていきます。森詩織が煽ればパッセンジャーは凄まじい盛り上がり。その様子に玉井杏奈は「いるよね、こういう盛り上げ上手なADさん」とのコメントがあれば会場全体も思わず笑ってしまうほど。

森詩織が「ピンクのパラシュート」を引き当て、安斉奈緒美がもう1曲を引いている最中、根岸愛は後ろを向いて増井みおと岩村捺未に悪い顔(変顔)を見せつけているという謎の展開もありました。

そして安斉奈緒美が引いた「ハカナ」に会場は大盛り上がり。玉井杏奈からは「一部のすごくコアなファンにうけるんですよね」とのこと。

そしてここで場当たりを実施。しかし、なんだかしっくりこない展開に玉井杏奈から「誰かふざけてるでしょー!」の一言で他のクルーも「真剣にやろう」「ちゃんとやって」の言葉が飛び交うと、疑われるのは藤本有紀美。藤本有紀美は「ゆっきぃマジで今は超ちゃんとやってたよ」となぜかこういうときに犯人扱いされやすい藤本有紀美の真面目な回答にパッセンジャーも大笑い。

振り付けの確認で「外!外!外!」とクルーが言ってると、玉井杏奈は「どっちでもいいよ」にパッセンジャーは大爆笑。しかし実際根岸愛から「杏ちゃんはどっちでも大丈夫」とのことでした。

「ピンクのパラシュート」はかわいらしい振り付けが随所に見られる、PASSPO☆楽曲の中でもキュートな面が溢れかえっているナンバー。照明も楽曲に合わせてピンク色で染まっているのが印象的。サビではクルーと共に振り付けを真似るパッセンジャーがあちこちに見られました。終盤には藤本有紀美が指揮者になって、残りの6人が合唱する場面もあるのはこの楽曲の大きな見どころ。

「ハカナ」のイントロがきたら待っていましたと言わんばかりの大歓声。クルーの立ち位置が入れ替わるフォーメーションがきれいそのもの。何気ない動きでもきれいな動きを見せてくれるのがPASSPO☆の大きな魅力です。ラストにはなぜか安斉奈緒美が「ナイスハカナー!」と今までになかった謎の掛け声で締めくくり、クルーの笑いが止まりません。




ここからはフライトも後半戦。

「BEAST IN YOU」ではダークファンタジーの誘うかのような楽曲となっています。なかでも特に注目したのは玉井杏奈。玉井杏奈の歌声とマッチした曲の世界観、そして指先まできれいなパフォーマンスと紫パッセンジャー(玉井杏奈推しのパッセンジャー)は見逃せません。他のクルーは2人1組でパフォーマンスするのも多く、PASSPO☆楽曲の中でもあまり見られないレアなパターンです。

このダークさを崩さずに「PlayGround」を持ってくるクルーのセトリ構成はさすが。続いては増井みおを主軸にしたゾンビの世界に会場を変えていきます。増井みおが6人のゾンビから逃げ惑う演出、サビでのゾンビジャンプと、まるで物語を見ているかのような楽曲は見ていても聞いてもおもしろいナンバーです。

クルーとパッセンジャーにとっても大切な曲になったであろう「Music Navigation」がきたら会場のボルテージは最高潮に達します。解散という道を選んだPASSPO☆ですが、彼女たちが“ずっとPASSPO☆”を掲げて活動してきたことは紛れもない事実。一時期は封印しようと苦悩したそうですが、過去のその経験があったからこそ今でも歌える楽曲なのではないでしょうか。

「『I』」は彼女たちを描いた歌詞にも注目しながら聞きたい1曲。真ん中にギュッと集まって力強く歌う場面、クルーが手を繋いで顔を見合ったりその手を繋いだままジャンプをしたりと、7人の確かな絆を感じざるをえません。“ずっとずっと一緒だから…”には、解散しても違う道を進む7人がずっと一緒にいることを確信させてくれる、そんな予感を感じさせてくれました。




ラストの楽曲披露前に藤本有紀美から「9年間で数えられないくらいやってきたフライトが、もう本当に片手で数えられるくらいになってきましたね。ゆっきぃは10年、7人で迎えたくて。でも、この決断をしたことに後悔はしてなくて。やっぱり改めて、こうやって私たちを見つけてくれたパッセンにはすごく感謝しているし、こんなに毎日楽しくこんなにいい仲間たちに会えて、本当にみんなにもすっごい感謝してるし。もうすぐで終わってしまうというか、中野サンプラザで私たちは最後になってしまうんですけど。でもその最後を後悔して終わりたくないなって思って。PASSPO☆らしく最後は笑って終わりたいなってすごく思っています。多分最後が近づくにつれ、PASSPO☆のフライトが今日が最後っていう人が今日もいると思うし、今日が初めてPASSPO☆のフライトに来たよっていう人もいると思います。でも本当に本当にみんなに感謝してて、本当にありがとう。今フライトしてて、もっとみんなと楽しい時間を過ごしたいと思って泣いちゃうけど。でもやっぱり私たちは笑顔が1番だから。最後は笑顔でみんなに感謝を伝えられるツアーにしたいと思います。PASSPO☆の曲は残るので、曲を通してみんなの側に寄り添っていたいなと思います」と涙を流しながら話してくれました。

しかし、ここで藤本有紀美らしいのが「なんかまとまらなかったですけど…」と話せば、玉井杏奈から「わかる。つまり君の言いたいことは次の曲に詰まってるというね」とフォローすれば藤本有紀美は少し高めの声で「はい!」と返事。これにはパッセンジャーも大笑いと同時に大きな拍手を送っていました。

本編ラストは「フィルム」を届けます。この楽曲名のように、PASSPO☆との思い出はパッセンジャーにとってフィルムのように残っていき、永遠に刻まれるでしょう。先ほどのMCもあったからか。森詩織が藤本有紀美を優しくギュッとしたあとにほっぺに噛み付いたりと、岩村捺未が自分以外の歌詞のパートを口ずさんだりと、印象的な場面も多く見られました。




アンコールは「じゃあね…」からとのことで森詩織が曲振りをするのですが、音がまったく流れません(笑)その後もクルーが「じゃあね!」「バイバーイ!」と連発するのですが、流れる気配がないため急遽告知をすることに。まるでPASSPO☆のフライトをまだまだ終わってほしくないという会場の雰囲気が表しているかのようでした。

そして告知も終え3回目にして曲が流れるとクルーも安心したかのように「やったー!」と声に出しながら「じゃあね…」を届けてくれました。

アンコールラストは「バチェロレッテは終わらない」。PASSPO☆とパッセンジャーの絆が裏テーマでもあるこの楽曲で締めくくります。ここ最近では半円になってクルー同士で向き合ってパフォーマンスする場面が、徐々にクルー同士の距離が縮まって集まっちゃうのが恒例。この日は距離が縮まるにつれて、増井みおにじゃれあうクルーがなんとも印象的でした。

最後の挨拶を終えてもステージ上でわちゃわちゃと盛り上がり楽しげな様子のクルー。挨拶を終えてもすぐに帰らないで、楽しむところはとことん楽しむ。これもPASSPO☆の大きな魅力でしょう。




7月28日(土)にはHEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3でも開催し見事SOLD OUT。次回の「歌って踊って奏でる対バンツアー~Road to 中野サンプラザ~」は9月1日(土)大阪・阿倍野ROCKTOWNにて開催。



PASSPO☆
「歌って踊って奏でる対バンツアー~Road to 中野サンプラザ~」@新横浜 NEW SIDE BEACH!!セットリスト

M-01.夏空HANABI
M-02.ViVi夏
M-03.HONEY DISH
M-04.7’s Up
M-05.Cosmic You
M-06.NASA! ~なんであいつ好きなんだ、嗚呼~
M-07.妄想のハワイ
M-08.君色のサンバ
M-09.ピンクのパラシュート
M-10.ハカナ
M-11.BEAST IN YOU
M-12.PlayGround
M-13.Music Navigation
M-14.「I」
M-15.Fairy Tale
M-16.フィルム

E-01.じゃあね…
E-02.バチェロレッテは終わらない

PASSPO☆公式サイト
PASSPO☆公式Twitter

記事/瀧澤 唯
撮影/山本ヤスノリ

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